山川健一『「書ける」人になるブログ文章教室』

欧米のブログがジャーナリズムを変えつつある一方、日本のブログはタダの日記にすぎないと言う人がいる。しかし、じつは日記こそ自己表現の原点であり、豊穣なる日本文学の母胎と言えるのではないか。ブログに何をどう書き、いかに「作品」を生み出すか。小説家でありブログ発ベストセラーの仕掛け人でもある著者が豊富な事例を交えて語る、Web2.0時代の文章作法。

アメーバブックスの取締役編集長を務める山川健一さんの著書である。
返品中に見つけたお品でございます。文章の本はいままで沢山読んできましたけれども、あまり良著というか、自分の肌にあう本が見つけられなかったりしてました。この本もね、読んだからといって……。
まず、意識しなければなりません。そうでなければ、何も変わらないままだから。
著者が説く、ブログという形体で重要なこと。
いまを本音で書くこと。
まあ、その通りですが、ねえ。文章の本は一歩間違えると“生きる”ための自己啓発本になる危険性を持ち合わせてますが、本書もその束縛から逃れられていない。「文は人なり」ですよ。
最後の章は、著者が小説家であるためか、小説の書き方講座をやってますけど、小説の書き方なら他に良い本がありますから。
全体的に中途半端というか、私はもっと実践的な本が欲しいと思った。文章修業しかないぞ。ということで、私のお薦めする文章本。
新書なら、「超」シリーズの野口悠紀雄『「超」文章法』(中公新書)がお薦めです。
個別的かつ具体的でコラムも充実しており、大変に分かりやすい。
どの本にしても、自分のモノにするには鍛練が必要ですからね。

「書ける人」になるブログ文章教室 [ソフトバンク新書]

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