2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

鹿島田真希『一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する』

奇蹟をめぐる5つの“聖なる愚者の物語”。“楽園”を追われた子どもたちの魂の放浪…。連載時より各紙誌で絶賛された、文芸賞作家による話題の連作小説。 夜中に実家へと帰るための準備をしていて、それと同時平行で本書を読んでました。前日(当日?)にならないと…

「ジョンフンのオレンジ」

という韓流ドラマの?をレンタルして借りて観た。韓国の俳優はまったく知らないのでジャケ借りですね。 ジョンフンのオレンジを紹介しているブログこういう感じ。面白かったです。韓流や華流って、近年ものすごくレンタルビデオ屋のスペースを占めるようにな…

角田光代『八日目の蝉』

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか−−理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。家族という枠組みの意味を探る、著者初めての長篇サスペンス。 またしても早朝に本を読んだ。昨年発売されてとびきり評判が良かったので、…

東野圭吾『容疑者Xの献身』

昨日は、明け方の四時頃まで、時間を忘れてを読んでいた。そして、「石神さんはネ申だ」という結論に至った。。 この作品は、天才物理学者・湯川学こと「ガリレオ先生」の活躍を描いたシリーズものの一作です。いきなりこの作品から読んでも違和感なく世界に…

粕谷知世『ひなのころ』

お雛様や、お人形とも話せた幼い日々、病弱な弟を抱える家族の中で、ひとり孤独を感じていた頃、将来が見えず惑い苛立った思春期。少女・風美にめぐる季節を切り取り、誰もが、心のなかに大事に持っている“あのころ”の物語を描き出す。期待の新鋭、初の文庫…

小説に物語は必要か

昨日の夜中は小説のようなものを書いていて、こんなんでいいのかと思い悩んでいました。HTMLも勉強したのに、ソフト買ったし何をしているのだろう自分という感じなのです。俄然筆力が追いついていない。 小説を読むのは大好きで、厚顔無恥ぶりの一端を当ブロ…

円城塔『オブ・ザ・ベースボール』

ファウルズ。とある町の名前でこの町の名前。人が降ることで有名で、地理の試験に出ることは決してないが、誰もがみんな知っている。人が降るっていうのは人が降るってことで、つまり文字通り人が降る。降るなら雨か雪、せいぜいがところ蛙程度にしておいて…

J・P・マッケボイ『マンガ 量子論入門』

正直いって、ほとんど理解できなかった。うーん、量子論に関する歴史をずらずらと並べられても、文章を読むのも容易でないし、頭に入ってこないのだ。まあ、それは私の処理能力がついていけないだけで、自分が悪い部分もあるのでしょう。 あと、この本は翻訳…

山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』

19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた。「思わず嫉妬したくなる程の才能」と選考委員に絶賛された、せつなさ 100%の恋愛小説。第四一回文藝賞受賞作。 ずっとずっと読みたかった本。一日で読み終えました。描写をしない…

「禁じられた遊び」

反戦映画だそうですが、尋常ではない。のっけから、主人公の女の子は両親を目の前でなくします。 Un chien est mort.(犬はもう)死んだよ 両親だけではなく、犬も死んでいくあてのない女の子。彷徨ったあげくにドレ家に居候することになります。そこでミシェ…

星里もちる『りびんぐゲーム』

続きが気になるドタバタ物語。ナミフクDMに入社二年目の不破雷蔵くん。ひょんなことから、自宅が会社になり…。十五歳の女の子と同居することにもなります。漫画こそ細部が命だと思うけど、コマ割りから物語の運び方まで随所に無駄がまったくなく、読むほう…

機本伸司『神様のパズル』

第三回小松左京賞受賞作、つまりはSF作品ということになります。 留年寸前の主人公は担当教授から、不登校の天才飛び級少女・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにと命じられた。苦し紛れに「宇宙は作ることができるのか」という疑問を彼女にぶつけたところ…

「エレキ歌謡ア・ゴーゴー」

やばい。やばすぎるぞ。熱すぎて俺、感電しちまったぜ(死語の世界)。大層で豪快ゴージャスなサウンドを誰が再現できようか、いや、再現できまい。テレビで見る昔の歌謡曲番組なんかでは、バックがよくオーケストラ編成だったりしたのですが、あれほど爽快な…