近田春夫『その意味は 考えるヒット4』
週刊文春連載の音楽評論集で2000年当時の楽曲を、含蓄のある文章でしたためていますが、さらっと読めちゃう潔さ。
うーむ、ばりばり、人を納得させる力量があり、混沌とするJ-POP業界をこれほどまでに公平かつ的確に判断できる人物はなかなかいないと思いました。
懐かしいな。つんく♂全盛期じゃないですか。あれだけ曲を量産できるだけでもすごいと私なんかは思います。近田先生は、期間限定ユニットを大量に作ったりメンバーが頻繁なことを、時代を反映しており、〈享楽と不安のはざまに生きる現代の若者にとって(略)とても自分に近しいものに映っているだろう〉と評してます。音楽をやっていた人ならではのメロディやリズムへのアプローチも頼もしい。
J-POPはまず、歌詞をなんとかしましょう。本気で歌って恥ずかしくないような曲を作りましょう。
近田春夫といえば、近田春夫&ハルヲフォンですよ。アルバム「電撃的東京」が名盤であることはいうまでもないですが、1970年代後半にあんな曲を作っていたという事実に私なんかは驚愕しました。
どんな曲かというと、いま聴いても抜群に格好よく、歌謡曲のカヴァーでエレキ的近未来世界を創造しているという、ますます訳のわからないことを言うはめになるのですが、損はしないので是非聴いてみてください。
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