キノコホテル

というギャルバン(ガールズバンド)があるらしい。2月16日の日本経済新聞夕刊の夕刊文化欄に「キノコホテル 京都公演」という記事を見つけた。京都の歴史あるライブハウス、磔磔でライブをしたという記事だった。

これまでポップス史を揺り動かしてきたのは、その当時は“異端”とされたアーチストたちだった。

上記の文章から記事は始まり、ビートルズサザンオールスターズが引き合いとして出される。全体的にバンドの特徴を紹介したものだったが、“ギターやオルガンの音色が60年代のGSそのもの”というところに私は惹かれた。ネットで検索してみると、wikipediaに“クラシック少女だったマリアンヌ東雲は、ある時、近田春夫&ハルヲフォンのアルバム『電撃的東京』の復刻CDを耳にしたことがのちのキノコホテル創業のきっかけになったとインタビューで語っている。”と載ってあり、嫌が応にも期待が高まる。
Myspaceに音源がアップされていたので聞いてみました。代表曲「もえつきたいの」。山本リンダ狂わせたいの」を連想させるのかな。印象的なベースから入り、わりと都会的なオルガンサウンドだった。ボーカルはあくがつよい。
何曲か聴いてみての感想を述べます。自己演出能力が高い。これは音楽活動をするうえで必須の能力だと思います。自分のことを理解していて限界まで能力 (個性)を引き出せているし、客の好みを把握しているのかなと。衣装とか演出とか、非常に凝っている。けど、ちょいとやりすぎかも。斜めに構えた作為みたいのが見えすぎてて、これを普通にさらっとやれると尚良いのですが非常に難しいですね。椎名林檎はさらっとやるけど。
曲自体についていうなら、ちょっと古さを感じる。好きな音楽をしているのもわかるし、これはこれで良いのだけど聴いてて懐かしいと思う自分がいる。近田春夫だと古臭さはまったく感じませんがかなり稀なケースでこれも本当に難しい問題です。記事書いた人はポップスなり昭和歌謡の文脈で書いていて、ボーカルなんかも声が昭和歌謡というかGSそのものだけど、ならこれが例えば相対性理論みたいに流行するかといえばどうなんだろう。J−POPの要素はあまりない、どちらかというとロック。
若い人には新鮮に感じるのは事実だし、矢島美容室のバックなんかもしていたみたいだから、演出の特異さなんかで流行するかもしれません。一度ライブ見に行きたい。オルガンうまいなー。演奏能力には感動しました。「もえつきたいの」という曲名でなんとなくドアーズが浮かんだけど、ドアーズっぽくもあるオルガン。やっぱり好きだなー。