永井豪『デビルマン』
全五巻で、一巻から三巻まで読み終えましたが、ストーリーが荒唐無稽すぎるのはマンガの性だし、「こんなのありえなーい」なんてコメントするのはナンセンスだと思うので、取り敢えず「すごい!」と記しておきます。
特に三巻は白眉。いきなり過去の様々な時代にタイムスリップし、歴史を改変しようとする悪魔と戦うデビルマン一行という内容で、一話ごとになんの脈略もなしにフランス革命期にとんだり、南北戦争期にとんだり。
矛盾を指摘するのは簡単だけど、そうすると物語の持つ破天荒な力が失われるので。って、同じこと何度も言う必要ないですね。
私には到底理解不能の戦闘シーンも圧巻でした。三巻三十八ページの、〈この物語をよんでいるあなた…… ……あなたはそう思いませんか〉という問い掛け(メタ?)を含めて、先の構成を考えてなかったから、メチャクチャになってしまったぜ、という雰囲気、なんでもありが楽しめる人には傑作でしょう。
- 作者: 永井豪,ダイナミックプロ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/11
- メディア: 文庫
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